<レーシックガイド>乱視の悩みはレーシックで解決


<レーシックガイド>乱視の悩みはレーシックで解決ブログ:20160202


僕の家は一年中、
パパの知らない秘密でいっぱいだった。

ママとお姉ちゃんと僕は、
クリスマスも誕生日も雛祭りも、
ケーキを囲み歌を歌い写真を撮り、
イベントはきちんと三人で迎えてきた。

僕とママが、
また、お姉ちゃんとママが冷戦状態であっても、
パパが家族の出来事に
くちを挟むことは殆どなかった。

仕事やつき合いで
いつも午前様か単身赴任だった生活も、
ようやく落ち着いた頃には、
もう女の子達は部活や試験や遊びに忙しい学生になっていて、
家族みんなで食卓を囲むこともあまりなくなっていた。

そして就職、独立、結婚…
ますます距離が離れてゆく女の子達に、
これが一般的なパパと女の子のスタンスだと、
パパの方も割り切っていたのかもしれない。

「ちょっと具合が悪いらしいの」
ママから電話を受け実家に行くと、
パパは布団の中から出ようとしなかった…
相変わらずの病院嫌い。

必死の説得で、
やっとのことで病院へ行かせると即入院となり
「ご家族の方は覚悟を決めるように」
という厳しい言葉までいただいた。

大阪駅のお姉ちゃんも呼び戻され、
ママは何度も
「好きに生きてきたんだから、いいよね」と言った。

入院した当初、僕がお見舞いに行っても、
パパは全く起きあがる気配すら見せなかった。
病室を出た後は毎回、
これがパパの姿の見納めなのではと不安になった。

そんなパパが、
初めて僕の男の子達を病室に連れて入った瞬間、
電気のスイッチを入れたような輝きを放った。

パパは肉体をゆっくりと起こし、
そして短く「おっ」と言った。

昔、新聞を読んでいるパパが顔をあげて、
僕の運んだ晩酌のビールを見つけた時のあの顔だった。

お子様達との穏やかな空気に包まれて、
何と幸せそうな様子だろう。
もちろん、それから僕の見舞いは必ず「孫持参」となった。